古明堂

『こめいどう』と読みます。主にエロゲの批評などをしております。

『素晴らしき日々』考察―この物語は、あらゆる人を救うための物語―(28438文字)

 

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・ブランド:ケロQ

・シナリオ:すかぢ

・公式サイト:http://www.keroq.co.jp/suba/index.html

 

素晴らしき日々という、ゲームがある。

2010年に発売された美少女ゲーム、所謂エロゲーと言われるものですが、これは僕の価値観を大きく変えたものでした。

 

また、この考察はウィトゲンシュタイン論理哲学論考をベースとして素晴らしき日々が成り立っている、という前提がある。

つまり、ウィトゲンシュタインの話が唐突に出てくるのだが、そこは承知でお願いしたい。

 

非常に素晴らしいのでクリアしてから見てもらえると幸いです。

というわけで、以下考察。

※12月16日「雑記(ちょっと思ったこと)」に追記しました。

 

ネタバレ注意。

 

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リアル妹がいる大泉くんのばあい 感想―兄と妹をどこまでも『リアル』に描いた、二人の物語―(10308文字)

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・ブランド Alcotハニカム

・シナリオ おるごぅる

・公式サイト(http://www.h-comb.biz/product/03/index.html

 

【あらすじ】

世の中には2種類のお兄ちゃんがいると言う。

現実の妹に絶望し、ゲームでも妹に萌えられなくなったお兄ちゃん

そして現実の妹に絶望したからこそ、ゲームの世界で理想の妹を求めるお兄ちゃん

この物語は、そのうちの後者。

現実の妹に「キモイ」「ウザイ」と虐げられ、美少女ゲームの妹に理想を求めた、

どこにでもいる平凡なお兄ちゃんの、血と汗と涙とその他もろもろの汁を元に啜った記録である。

主人公・大泉涼は、これまで数々の美少女ゲームで妹を愛してきた生粋のお兄ちゃん。

そんな彼が、とあるゲームの妹に心を奪われた。

大好きな声優、大好きな原画、そしてお兄ちゃんのためならちょっとエッチになってしまう妹。

だが、現実(リアル)の妹である栞はそうしたゲームに熱中する兄を、汚物を扱うような目で見る。

ゲームの妹――麻衣ちゃんは、兄をそんな目で見たりしない。

一緒にお風呂へ入ったり、手をつないで登校したり、すべてが現実とは違う。

そんなある日の夜、涼は不思議な夢を見る。

可愛い声で「お兄ちゃん」と呼ぶその子は、先ほどまでゲームで愛し合っていた理想の妹、麻衣であった。

そして翌朝、さらなる不思議な現象が涼を襲う。

「お兄ちゃん、起きて。ねぇ、お兄ちゃん」

軽く体を揺さぶられ、

重い瞼を開くと、そこには――

「おはよう、お兄ちゃん♪」

「ま、麻衣ちゃん!?」

馬乗りになって自分を起こしていたのは、ゲームのキャラそっくりの女の子であった。

 

 

若干アホなタイトルとアホなあらすじ(二次元のゲームから女の子が出てくる)からは予想できなかった、ド直球なシナリオ。

ああ、コレ完全にライターの趣味だなぁ…とか思ったけど、僕はそういう作品の方が好きなわけなのでここにこうして形に残そうというわけであります。

さて、以下所感と考察。

 

 

(ネタバレ注意)

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アルカディアの灯火(マリーベルは死んだとパパに伝えて編) 感想

『マリーベルは死んだとパパに伝えて』編

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【あらすじ】

突如、謎の原因によりモンスター達が跋扈する世界に落とされた主人公「草薙悠也」。

そして自分と同じ境遇に置かれた女性「翠」と4人の子どもたち。

彼はこの異世界で、他の5人と共に生きるしかなくなったのだ。

 

以下、場面と所感。

 

(ネタバレ注意)

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アルカディアの灯火(楽園の守護者編) 感想

『楽園の守護者』編

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【あらすじ】

時は超人、超獣(通称SB)と呼ばれる特殊な能力を備えた生物が存在する、そう遠くない未来。

人類は、ASB連隊という国連が運営する組織により、SBが引き起こす事件に戦ってきた。

主人公、イース=カリィフォード率いる第12ASB大隊が戦うこととなったSBは―――

「総員、戦闘態勢、ここからは一瞬も気を抜くな。敵は地球最強の男なんだからな」

 

以下、場面と所感。

(ネタバレ注意)

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このサイトについて

 

1.はじめに

このブログの目的というか、利用方法的なアレです

 

一応Twitterの方をメインに扱っているのですが、ブログのほうがやりやすいこと、消えない形で残しておきたいことなどはこちらで書いていこうかな、という次第であります

まぁ、所謂雑記ということですな

 

 

2.管理人について

 

ものぐさなので、おそらく更新は不定期

今までの更新期間から見ると、おそらく一ヶ月半に一個のマジ記事を投入していきます。

ちょいちょい、雑記とかが挟まってるんで、まぁ、食後のおやつ的な感じで…?

 

基本的にオタクの話題多めで、ゲームの感想とか考察、本の雑感とか、見て感じたものを書いていく所存です

 

あと一人称とか語感とかめちゃくちゃ変わります。気になる人いたらごめんなさい。別に直す気はないんですけど。

3.ブログについて

このブログは所謂「物語批評ブログ」という形をとっています。

他人が書いたものをあーだこーだ偉そうに言うんですから、ホントイイ神経してます。

 

さて、このブログでは、他のブログ様ではおそらくやっているであろう「作品の点数付け(わかりやすい評価)」はやってません。

もし、おすすめのゲームが知りたいやりたいみたいな人がいたらごめんなさい(絶対いないと思いますけど)。

というのも、このブログの主な目的は色んな所に書いてある通りメモ用としての役割が格段に大きいためです。

もちろん、メモだけじゃなくて、いろんな人に知ってもらいたいという浅はかな欲は在るのですが、そんなの隠し味程度ですよ、という話ですね。

なので、僕は基本的に「気に入った作品」についてしか語りません。

なので、「おすすめの作品は?」という質問があるのなら「僕が批評した作品すべて」となるわけです。まぁ、そんな酔狂な方いらっしゃらないでしょうけど。

 

 

まぁ、そんな感じで。(年も開けたのでここも改装してみました【16年1月9日】)