お久しぶりです。生きております。
今回、期間的には過去最高に間が空いてしまいましたね…。
個人的には1ヶ月半で一つ上げられればなー、というペースを目標にしていましたのですが……まぁ守れませんでしたね!大幅に!
ちょっとリアルがごたついてたのですが、まぁ最近ようやく落ち着きを見せてきたのでなんとかこうして更新したり。
というわけで今回は『サノバウィッチ』『WORLD END ECONOMiCA』『猫忍えくすはーと』『プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い』のお話。
当然のことながらネタバレ注意で。
いやぁ、意識してなかったけど今回全年齢対象が半分と多いなぁ!(ダメ人間)
サノバウィッチ
だってさ、オレ、全然上手く笑えてなかったんだ
口元が歪んでて、我ながらキモいなぁって思うくらいで
だから、思ったんだよ、オレも
このままじゃいけないって
もう少し上手く笑えるようになりたいって……
多分、本作の主題って「変化」じゃないかなぁ、とか思います。
「変わらなきゃいけないと思った」主人公。
「変わらない世界を願った」綾地さん。
「変わる努力をして成し遂げた」めぐる。などなど……
そういう「変化」を主人公目線で綺麗に収めたのが共通ルートで、共通ルートまでの出来で言えば、多分ゆず史上最高のものではないでしょうか?(僕はゆずソフトをコンプしてるわけではないけど)
まぁそのテーマが上手く使われたのって、3人の中では贔屓目に見ても戸隠先輩ルートくらいなので、あまり手放しに褒めるのもあれなのですけど。
後少し、寝取られ要素(と言われているもの)について。
綾地さんルートに対し、批評空間などで、勘のいいプレイヤー諸氏は「寝取られだ!」と語っているわけなのだけど。
まぁ、実際彼らが言わんとしていることは間違ってはないです。
つまり、意識の同一性というのは記憶の連続性であって、わずかでも歩みが違う人ならそれは<私>ではない別人なのです。「保科柊史」は綾地さんとあの図書案で出会った「彼」なのであって、名前が同じだからといって過去に飛んだ後に出会った『彼』とは別人なのですね。
だから「好きな人(プレイヤーが感情移入をした主人公)ではない別の人を好きになる」というのが「寝取られ」の定義なら、今回はそのまま当てはまります。
けれどまぁ、今作は別に永遠の愛を標榜しているわけではないのです。
綾地さんが両親の離婚と再婚を受け入れることが出来たのは、「新しい場所で好きになる」ことが大事だとわかったからです。
それと同じ様に、綾地さんも、そして主人公も新しい場所でその面影を持つ人を好きになる。
変わっていくものがあって、変わらなきゃいけないものがあって。
それでもきっと、彼(彼女)を好きなことはいつまでも変わらない。
だから思い出は礎となって
今を生きている人間を変えていくのだと信じている。
……たとえそれが。
いつかは、忘れ去られる記憶だとしても。
……ただまぁ、それをゆずソフトでやるかって話ですけどね。
さらに言えば綾地さんルートだけでやってるので、こういう形で言われてもしょうがないと思います。他3ルートでもそういうコト言えばまた評価はガラッと変わったのではないでしょうか。今回は相当好意的に見た解釈ですけど……
お気に入りキャラはめぐると和奏ちゃん。んー、ロリコン!
(ここのめぐるちゃんが可愛すぎて生きるのが辛い)
WORLD END ECONOMiCA
だから、真の問題は稼ぐ方法に在るのではない。
稼いだ金で、何をするかが問題なのだ。
ファラオはピラミッドを建てた。
ではあなたは、何をする?
まぁこんなセリフ、ある程度裕福な人ならともかく、金銭的に切羽詰まっている人に言ったらぶん殴られますよね。
なのでこういう名言というのは、自分の中にしまっておいて、決して人に見せないというのが真に賢い人間のやり方なのです。僕はTwitterでこのセリフをまんま言い放ちましたが。
本作は金融市場という、おそらくこの世で最もお金が動く世界を描いています。
そしてお金しか動かないからこそ、お金の価値が真に問われるのでしょう。結局お金は代替物であり、共同幻想に過ぎません。あまりにも多くの人が金銭を求めるからこそ、それは見失いがちになってしまうけれど、それはあくまで何にでも変えられる聖杯でしかないのです。
だから、何も願いがないのなら金銭ほど無用なものはない。
けれど、ありとあらゆるものが金銭に変えられるなら、それを手にすることで君の荒唐無稽な夢は叶えられるかもしれない。
うん。だからこれはきっと、誰もが諦めるようなモノを望んだ少年の物語なんだ。
お気に入りキャラはエレノアと理沙。
個人的にエレノアのヒロインムーブがめちゃくちゃ好みでした。文庫版も買うぞい。
猫忍えくすはーと
えっ、お前の家NECOMIMI-NINJAいないの!?
ようこそ。ここは修羅が集うジャパリパークと云う名のエロゲ界。
北条に仕えるので風魔の忍者。忍者なので猫耳。ゆえに彼女らはNECOMIMI-NINJA。見事な三段論法だと関心するがどこもおかしくはない。
まぁ基本的に毒にも薬にもならない作品なので、ライターや原画やCVと話しあって買ってみてはいかがですか?個人的にはここのライターさんってなぜか相性良くて(ネットではボロクソですが)、そういう面で買ってしまいますね。
まぁ、うん、正直この長さだからこそやってられる部分はありますけどね。
前にも少しオトメドメインのところで話しましたけど、こういう「頭を殺して萌えろ」って作品は、フルプラだときついんですよね。あのSMEEですらキツイ時ありますし……。
基本的に共通+一人のキャラのルートくらいなら大抵のゲームをできるんですけど、そこから先がどうしても…。
とゆーか多分このシリーズ、NEKOWORKsのネコぱらを相当に意識している作品な気もするんですけどね。あれってめちゃくちゃ海外で当たったらしいじゃないですか。累計で150万ヒットでしたっけ?いやぁさすがクールジャパンだなぁ(煽り)。
まぁ何故かネコぱら程売れてなさそうですけどね…。
お気に入りキャラは律と彩羽。
プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い
なぁ……お前にはどう見える?
無限に剣を内包する世界
俺にはこの全てが
墓標に見えるよ
映画館で泣いて、家で二回泣きました。
プリヤってツヴァイの後半辺りからスゲー面白くなってきて、ついにドライの名シーンが銀幕デビューです。イリヤは殆ど出ないけどな!
最近Fateがブームとなってきているようで、FGOやらHF映画化やら忙しいんですけど…。お金が足りないんですけど…。という嬉しい悲鳴。
マテリアルか原作を読んでもらえれば分かるんですけど、今作(というかプリヤ全体)での「月」は「奇跡」の、「星」は「希望」のメタファーです。
コレ、FateSNを知ってると勘違いしやすいんですけど、多分意図的に変えてあるんですよね(FateSNでの「月」は「(届かない)理想・あるいはその美しさ」のメタファーです)。
FateSNでの「月下の誓い」はその美しさを知ったからこそ誓いを立てるんですけど、プリヤの「雪下の誓い」はそうではありません。この誓いは、何もかも失って、それでも最後に取り戻したかった、独善的な願いそのものです。FateHFとの関連が多少はありますけど、そもそも根本から違うんですね(UBWの詠唱が違うのもこのためです)。
だから、プリヤにおける『雪』は『喪失』のメタファーなんです。
雪の中に在る剣は墓標のようで、それは彼が今まで失ってきたものすべてを指しています。
そこらへん、原作だけだと結構分かりづらかったんですけど、映画だといろんなシーンが追加されてわかりやすかったですね。
そういう部分に注目してみてみると、『雪』が降るシーンは士郎が何かを無くしてしまう場面を中心に構成されています。そこらへん気をつけて見てみたら新しい発見があるんじゃないでしょうか?
しかし個人的には、UBW詠唱後の士郎が持つ剣に火が灯るシーンは入れてほしかったですけどね…。あそここそ、失ったものすべてを使って、1つの剣を(1つの願いを)手にするメタファーだと思うので…。(わざわざ原作改変しているので何らかの理由はあるとは思いますが)
でもEDでKaleidoscope流れた瞬間スタンディングオベーションでした。100点です。
Kaleidoscopeって完全にプリヤ一期のOP「Starlog」を意識していて、つまりこれは一期につながる終わりなんですよ。まさしくZeroの物語なんですよ。
さらに薄紅の月が流れるタイミングも卑怯で、お別れから流れ出すじゃないですか。あれはまさしく「雪下の誓い」のEDで、あそこで気分落とされてからのKaleidoscopeですからね…。いやぁ、劇場版プリヤは演出が神がかっていた…。
てゆーか、まひろちゃんの桜がかわいすぎる。めちゃくちゃ好みです。