久しぶりの日記。
日記というかコレ感想メモに名前変えたほうが良いんじゃないのかなぁとか思うけどそれはそれ。
3月に入って時間に余裕が漸くできてきたので色々終わらしたいなぁ…。結構いろんなゲーム積んでるんだけど、なんか新しいゲーム買っちゃうんだよね…。
とりあえず今は2年前にやり始めたものべのを再びやり始めたり。うーん、困った、細かいとこ全然覚えてないぞ?
という感じで各所メモ。今回は『桜花裁き』、『オトメ*ドメイン』『イブニクル』、『緋のない所に烟は立たない-緋修離と一蓮托生の女たち-』について。
今回はビジュアルノベルばっかだなぁ、という感じで。ネタバレ注意。
桜花裁き
言葉は刃、斬り裁け――
これは、「大岡志明」がしっかりとした「奉行」になるというストーリーなんだけど、このストーリーをキチンと描いてくれたことが、多くの人の心を掴んだんじゃないかなぁと思う。
一般的なビジュアルノベル的観点からすると、共通ルートでこの作品の面白い部分を出し切っている構造なんだけど、むしろこういう構造は潔いというか「やりたいことやりました!」という気持ちが伝わってきて心地いい。
逆転裁判とかのゲームに慣れている人からすると少し味気ないというか、トリックや展開の部分で不満に思うかもしれないけど、個人的にはこの作品コンセプトと演出がちょうどよかったかも。
後日談は少しダレたけど、山南ルートとかは結構良かったよ…泣いたし…。
後個人的に良かったのは、父親が志明の背中を押すシーン。僕はここを泣きながら見てたんだけど、多分これを通して志明は父親と同じような「奉行」になれたんだと思う。そういう志明個人の成長を見ていっても面白いゲームだったなぁ。
不満点があるとすれば、いくつかのキャラの掘り下げが足りない印象。
局長とか土方・沖田、東条さんのサブキャラの掘り下げはなされているんだけど、山南さんとか鶴姉(理夢の師匠)は結構あっさりしてた気がする。こういうキャラの掘り下げをしっかりしていたら、プレイヤーは志明くんに感情移入できて、だからこそ「奉行」を行うことの重さを実感できたんじゃないのかなぁとか。そういう意味では局長との一騎打ちとか結構良かったんだけどね。僕は「命を懸ける」って選択したにも関わらず何回もクイックロードしまくってたけど。
お気に入りキャラは理夢と土方。やっぱりこう、パートナー的ヒロインは良い…。
オトメ*ドメイン
湊くんがひたすらに可愛かった。以上。
というか、このクオリティをミドルプライスで出せるのはすごい。まぁ、ミドルプライスって定義が微妙過ぎるのであんまり多用するのもアレだけど。
買ったタイミング自体は去年の11月くらい(DMMで割引してた)なんだけど、やり始めると止まらない作品だった。とゆーか、キャラゲー特有の「ダレ」をシナリオの絶妙な長さで調節できたのはすごいなぁと思う。コレ以上長くなったら冗長になるし、逆に短かったら物足りなくなる。うん、個人的な意見だけどキャラゲーってこういうミドルプライスくらいがちょうどいいんじゃないの?
わりとキャラ同士で辛辣だったりしたのは新鮮で良かった。でもちゃんと抑えるべきは抑えて不快感とかは無かったし。ギャグに特化してなくてもクスっとできたり、CGや立ち絵が可愛かったり…あれ、欠点がないぞこのゲーム!?
お気に入りキャラは湊とひなた。うーん、そんなことないと思ってたけど子犬系ヒロインに弱いのかなぁ自分…。
あとラジオがめちゃくちゃおもしろい。クラブ・グリザイアを彷彿とさせるノリとテンポ。大好きです。
イブニクル
ランスシリーズとは一味違ったイブニクルなんだけど、こっちは王道を貫いていて気持ちよかったなぁ。ランス君は自由で、アスタは規律で、なるほどそういう対比として創られたキャラクターなのかもなぁと今思ったり。
戦闘システムがめちゃくちゃ快適で、我慢せずに大技使いまわせるのは良かった。テイルズシリーズでもそうなんだけど、MPみたいな消費型より、CCみたいな一瞬で貯まる方が色々考えなくて好き。まぁ、そうするとゲームバランスとか考えるの大変なんだろうけどね。
というか戦闘難易度はマジでこんくらいで良いよ。難易度高すぎると僕が挫折する。
お気に入りキャラはエリモとキャス。
緋のない所に烟は立たない-緋修離と一蓮托生の女たち-
けして何ものでもない悪い御伽
―――さぁ、かたろうか
暁WORKSの日野・衆堂ラインは一応全部買っているというか、僕が「出たら買う」数少ないライター陣であります。
今作の個人的順位としては
coμ≧るい智(FD含む)≧ハロレ>緋烟>&
って感じかなぁ。巷で言われてるほど緋烟の評価は低くないと思うんですけど、やっぱり贔屓目に見すぎなのかなぁ。
まぁ確かにシナリオが短いのは同意するけど、そもそもミドルプライスの適切なシナリオ量ってのがイマイチ分からん…。そも、登場人物のCVが軒並み上手い人達ばかりなのでそこでお金取られてるのかもね。僕はそんくらいだったらフルボイスじゃなくていいからシナリオ量増やせって派なんだけど。
軽くシナリオ解説なんかをすると、コレは多分「我執(がしゅう)」という迷ったものと、迷いそうになった「ヒロイン」の物語なんだろうなぁと思う。
「がしゅう」ってのは、目的を見失い手段だけを行い続けるシステムなのだそうな。だから決まったことしか起こさないし、一見無秩序に見える事件の裏にはキチンとしたルールが存在する。そのルールを尊ぶこと、あるいは縛られていることこそが「がしゅう」が「がしゅう」である意義であり、そこらへん「妖怪」に見立てたのはまぁ上手いなぁと思う。というか「妖怪」からそういう要素を取り上げてきたのだろうけど。
そして一方、ヒロイン達はそれぞれ悩み(迷い)があって、それを緋が「がしゅう」の退治と一緒に(意図的かどうかは知らんけど)解決していく。
高賀津希に確固たる目的はあった。けれど、そこへ辿るための道が正しいのか「迷った」。
岬小夜に生きる意志はあった。けれど、その生きてきた意味の付け方を「迷った」。
布田楽由利に復讐という目的はあった。けれど、その復讐が誰のためなのか「迷った」。
語り屋ってのは、そういう迷いを「人間らしさ」と肯定して、そしてキチンと正しく前に向かせるものなんじゃないか。
傷を忘れず抱えて生きて、時に人は迷うけど、それでも目的を見失わず歩き続ける限り、どれだけ遠回りでも、自分が、それか自分じゃない誰かがきっとそこに辿り着く。
だから目的を忘れ、ただ手段を行うだけの哀れな機構を彼は倒すのだ。
人が連綿と受け継いできた言葉をもって、曖昧なものに容(カタチ)を与え、始まり、終わらせる。
人の心は、如何様にでもかたり換わる。
その曖昧さ、その身勝手さ。
踏みにじられた敗者の全てを糧にしていく、人間という種の持って生まれた傲慢よ。
そうと知りながら、俺がこれまで語り続けてきたのは。
忘れられる無為ではなく、継がれてゆく祈りになることが。
失われてしまった者たちにとっての、せめてもの救いになればと思えばこそ。
――緋修離
つまり、日野版京極堂なのでは、と僕は思うのですが、いかがか。
だからこれ、一般的なエロゲとして見るより、映画版ルパンとかそういう感じで見たほうが楽しめると思うよ。イケてる大人主人公が相棒(桐子?)と一緒に事件を解決して、ヒロインと一夜限りの関係になる。この関係を結ぶのが、事件を解決するギリギリ前って当たりもそこらへんの物語を踏襲している気が。
そういう目で見ると評価はもちっと上がるんじゃないかなぁ…どうかなぁ…。
お気に入りキャラは桐子と小夜。メイドはいらんから桐子のシーンを追加したFDを発売してくれ…。(でも相棒的なポジションにいる桐子は意図的に外されたんだなぁとは思います…。でも欲しいものは欲しい。)