ブランド:枕
シナリオ:すかぢ 浅生詠
公式サイト:サクラノ詩
伝えたいこと、たったひとつ
瞬間を閉じ込めた永遠。
エロゲーの長い歴史の中で「いつ発売されるかわからないエロゲ」の代表格であったはずの「サクラノ詩」。10年の時を経て、ついに発売されました。
大体こういう「延期されたけどなんとか出したゲーム」って評判が良くない傾向がありますし、すかぢ氏の前作「素晴らしき日々」があまりにも素晴らしい出来栄えだったため、この「サクラノ詩」を僕は心の奥底ではあまり期待できずにいました。
OPも体験版も公式サイトもなるべく見ないように心がけ、満を持してプレイ。
……本当に素晴らしい物語でした。期待していなかった自分を殴ってやりたいほどに。
もちろん、「素晴らしき日々」とはまたベクトルが違った形の物語ですが、「サクラノ詩」もまた長い長いエロゲの歴史に名を刻むにふさわしい出来栄えだったと思います。
そりゃ萌えゲーアワード大賞取りますよ。こんなレベルの作品は5年に一度あるかないでしょう。あるんですけど。
と、まぁそんなすかぢ信者(あるいはサクラノ詩信者?)の僕がお送りする「サクラノ詩 批評」です。芸術とは何か、批評とは何か、美とは何か、世界とは、私とは、身体とは、心とは、そして幸福とは何か。僕が「サクラノ詩」から感じ取ったテーマを自分なりにまとめてみました。もしこれがをきっかけに貴方が「サクラノ詩」をより好きになってくれれば幸いです。
発売から半年以上たって何言ってんだって感じですけど。
というわけで、以下ネタバレ注意。
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