古明堂

『こめいどう』と読みます。主にエロゲの批評などをしております。

ノラと皇女と野良猫ハート 感想 ―恋から始まる、ひとつの伝説― (3514文字)

 

「人が獣に変わるとき、それは美しい伝説になるという」

 

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ブランド:HARUKAZE

シナリオ:はと

公式サイト:ノラと皇女と野良猫ハート

 

正直、買う気はなかったのだけど、体験版で一気に引きこまれた作品。(体験版終了と共にAmazonで即ポチであったという…)

前作(恋愛皇帝)からパワーアップし、女の子の可愛さを強くしてみました!みたいな作品。ポエムもちょっとだけあるんじゃ。

個人的にあまり良くない要素だったポエムは、今作で「詠唱」という形で上手くハマっていた。詠唱だったらしょうがない、みたいな。そういうのってあるよね…。

 

以下しょうもない感想。

(ネタバレ注意)

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「素晴らしき日々」を再批評してみる。(5136文字)

 

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少しばかり余談というか、雑談的な話。

 

個人的には「素晴らしき日々批評」の焼き直しなのですけど、多分普通に見れば「素晴らしき日々批評」としての形ではないです。

言ってしまえば妄想に近い形の「素晴らしき日々論」みたいな。僕が僕の疑問に応えるためだけの文章です。ようするにオナニー文だ!シコシコバレリーナだ!!

 

というわけでとりあえず、素晴らしき日々のネタバレ注意。

koyayoi.hatenablog.com

前記事はこちらで。

 

そんなかんじで始めていきましょー。

 

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百花繚乱エリクシル 感想 ―What is everybody's happiness?― (3267文字)

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ブランド:AXL

シナリオ:長谷川藍

公式サイト:百花繚乱エリクシル

 

――君が、君の隣人が幸せじゃないのに、国が幸せになることって本当にあるの?

 

僕は最初このゲームを知った時、なんかこう和の国わっしょい物語みたいなものだと(なぜか)思ったのだけど、実際は中世風異世界ファンタジー村おこしゲーだったわけだ。むしろ和の要素なんて全然ない。どこから出てきたんだと至極疑問だがその話は置いといて。

 

リクシルのキャラは、というより世界はとても優しい。まぁ、昨今の所謂「萌えキャラゲー」というやつだな。ゆずソフトとかもそうなんだけど、もうとりあえずキャラと優し世界観に癒やされて下さい、みたいな。シナリオはキャラや世界を楽しむスパイス程度だ。だからこそ、こういうゲームはキャラへの好感度がほとんどそのままゲームへの好感度になる。たまに良く「量産萌えゲー」みたいな言葉を見るけど、萌えられるんだったら量産だっていいわけだな。量産がいけないなんて道理はないし、むしろ危惧すべきは量産品にすらなれず、ただの粗悪品になってしまうことだ。(某CMを思い出しますね)

で、その点においてエリクシルは際立ったキャラの良さはないものの、全体的な(ヒロイン以外も含んでの)キャラは高水準に良かった、というのが感想だ。個人的に友人枠(?)の男二人は結構好きだし、トリロバ卿とかの立絵がないキャラも面白かった。

だけど正直、このゲームで一番評価しているのはOPなんだよな…。

Flower!めちゃくちゃ良曲だ…。

 

そんな感じで、以下感想(批評〉。

ガンナイトガールの記事みたいに批評空間の一言コメントくらいで。

(以下ネタバレ注意)

 

 

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斬魔大聖デモンベイン 感想  ―そして我等は、魔を断つ剣を執る― (7412文字)

 

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ブランド:Nitoro+

シナリオ:鋼屋ジン

公式サイト:http://www.demonbane.com/special1/

 

―――憎悪の空より来たりて

―――正しき怒りを胸に

―――我等は魔を断つ剣を執る

―――汝、無垢なる刃!デモンベイン

 

 

2003年に発売されたゲームながら、豊富なCG数と映像、そしてメカ!

13年前のゲームとは思えないクオリティですね。最近のゲームと遜色が無い、といえば嘘になるかもしれませんが、十分見劣りしないものだと断言できます。

後は、キャラクターも魅力的ですよね。なぜか立ち絵があるアトラック・ナチャとかクトゥグアとか、結構実は気に入ってます。

まぁ、もちろん!一番気に入っているのはアル・アジフなんですけど!

今はダウンロードのほうが安くて手に入りやすいし、起動とかも楽なのでもしよろしければそっちで購入を検討してみてはいかがでしょうか。僕もDMMさんで買いましたし。

 

という感じの批評と感想。

最後の最後に装甲悪鬼村正の感想もあるので、そんな感じで。

 

(以下ネタバレ注意)

 

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ネットの世界を現実に持ち込むということ

 

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最近、色々なオタク文化をテレビや町中で見るようになった。

年末年始なんか、紅白の小林幸子さんとか初音ミクの曲を歌ったり、ラブライブが出演してたりなんかと大騒ぎだ。他にも、ニュース番組でツイッターの話題を取り上げたり、一昔前なんかは「電車男」というネットの某掲示板(2chだな)での顛末をドラマ化までしてたりしてた。

まぁ、これを一概に良い悪いの話にするのはいささか問題があるのだけど、しかしこれに対して嫌な感情を持つ自分がいることは否定出来ない。

 

僕がオタクになり始めた頃、ちょっと興味本位で2chを覗いたり、ニコニコ動画なんかにコメントを打って楽しい!とかそういう半分黒歴史みたいなこと(これも黒歴史みたいな所あるけど)してた時、「オタクであること」は隠されるべき個人の趣味だった。時間で言えば大体10年前くらいだろうか。らき☆すたのお祭りがなかった頃とか、まぁそういう時代だな。

オタクというものが否定的だった時代から肯定的な時代に移り変わること自体に異論はない。(個人的に嫌悪感はあるけど)でも、オタクという文化を日本の「メインカルチャー」にしていいものかという懸念はある(偉そうだ)。

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キリスト教について僕がつらつらと話すだけの回

 

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(画像は本文と全然関係ないです)

授業で、キリスト教の礼拝を聞いてその説教内容とそれに対しての感想を書けという課題がありまして。

せっかくだし力入れて書こうぜ、と書いたのが今回載せる文章なわけであります。

一応一つの内容書くのに1時間半くらいですね。

特に脈絡もないし、多分前後関係がないとよくわからないです。それはレポートとして大丈夫なのか。

 

まぁ、メモ用に残しておくという感じですね。多分全5回か。そんくらいです。

ちなみに僕は全然キリスト教を信じてないせいで、若干のコミュニケーション齟齬が起きてます。向こうは父なる神みたいな話を出すんですけど、こっちはそういうものを前提としてないんですよね。

なんでまぁ、多分僕が言いたいこと言ってるだけっていう。まぁ、いつものやつです。

 

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ヒトでなし 感想 ―ヒトを救う、ヒトならざるもののハナシ―(5962文字)

「人を救えるのは人ではないものだけだ」

「仏様だって神様だって人じゃねぇだろうが。人でなしだよ。大体な。ヒトの言葉なんかじゃ人は救われた気にならねぇよ」―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

人が人を救えるかい、と老人は何処かで聞いたようなことを言った。

「あんた、そんなこととっくに解ってるんだろうに。違うか、オダさん。そうだろうよ。人が人を救うなんて、とんだ傲りだ。救ってくれるのは人じゃあない。だから神だの仏だのが要るのじゃないか。仏に救われようと思ったら仏の道をてめえで歩くしかねえのさ」―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

家族も。

社会も。

愛情も。

過去も。

俺が捨てたのか。―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

俺は、ヒトでなしなんだそうだ。

 

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タイトル:ヒトでなし 金剛界の章

著者:京極夏彦

出版社:新潮社

 

以下感想なのでネタバレ注意

 

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